和菓子などに使用する懐紙の使い方や男性用・女性用の違いなど

☆Point☆

懐紙には「敷く」「拭う」「包む」「書く(メモとしてなど)」の用途があり、男性用は女性用より大きい。

 

こんにちは、SOUMIです。

 

懐紙と聞いてすぐに現物を思い浮かべられる方は多くないのではないでしょうか。現在では「茶道で和菓子を乗せる紙」として使うことが多く、茶道の道具として認識しているか、むしろ全くご存知ない方がほとんどのように思います。

 

茶道では、懐紙という何枚も重ねて半分に折った正方形の和紙を古袱紗(こぶくさ:お茶を出したり、茶器を拝見する時などに下に敷いたりして使用する小型の布)などとともに襟元に挟んで使用します。

 

お茶会などに参加した際や季節の贈り物のお返しなどに師匠からいただくことも多く、気がつけば家にストックの山ができていることも…そんな懐紙の活用法を調べてみました。

 

懐紙の歴史と使用法

 

実はよく言われる懐紙の起源は平安時代に遡るようで、その用途は現代のティッシュのような役目からメモ用紙に至るまで、多岐にわたります。

 

江戸時代や明治時代には、日本に来た外国人が、日本人が懐から懐紙を取り出して鼻をかんだのを見て驚き、その清潔さに感心したこともあるそうです。

 

(海外では鼻をかむのにハンカチを使うそうです。そういえば、カナダにホームスティした際、ホストマザーにハンカチをプレゼントしたところ、「こんなの鼻をかむのにつかうのはもったいない!!」と言われて驚いた記憶があります。)

 

時代劇でお侍さんが懐から出して刀を拭いている白い紙も懐紙ですね。

 

以下に使用法をまとめてみました。

 

・敷く: お菓子の下に敷く、和食などで盛り付け時に料理の下に敷くなど

 

・拭う: 汚れた指を拭く、食事の後の器を拭いて清める、ティッシュの代わりに鼻をかむ、コースター代わりに使う、など

 

・包む: お菓子を包む、ぽち袋の代わりにお金を包む、など

 

・書く: メモ用紙や便箋の代わりに使用する

 

茶道における懐紙の使い方

 

茶道では、懐紙をいろいろな場面で使用します。基本は着物なので、前述した通り、懐紙の束を襟元に挟んで、必要な時に取りだすなどして使用します。

 

お点前で使用する場合は、お茶入れやお棗を指で清めた(拭いた)後、指についたお抹茶を拭いたりします。お客として席入りした場合は、主菓子(おもがし:主となる生菓子)やお干菓子を取りまわす際にお皿の代わりに使用します。

 

また、主菓子を取った際に汚れた菓子箸を拭くのにも使用します。

 

薄茶の場合、飲み口を指で清めますが、そこで汚れた指を懐紙で拭きます。濃茶の場合は、飲み口を直接懐紙で拭きますが、この場合は濡れた紙茶巾(かみちゃきん)を使用することが多いでしょう。

 

薄茶・濃茶ともに飲んだ後のお茶碗を拝見する際には、お茶碗についている抹茶汚れを懐紙で拭き取ります。

 

この他、懐石料理を伴うお茶事の場合は、食事の際に食べた後の器や酒器を清めたり、燗鍋の滴りを防いだりするために使用します。

 

また、器をきれいにするために、残したものがあれば、懐紙に包んで取り除きます。普段のお稽古ではせいぜい1、2枚使う程度ですが、お茶事をすると一気に消費します。

 

これらは全て茶道の作法となりますが、常に携帯していれば、普段の外食時などにも応用できるポイントがたくさんあります。

 

懐紙の種類と男性用・女性用の区別

 

懐紙には、基本の白い和紙の他、様々な模様がついたものまであります。模様については、白い和紙にエンボス加工を施したものや、模様を印刷したものなどがあります。大きさは二種類あり、大きな方が男性用、小さな方が女性用となります。

季節によって、また、旅の思い出などに、懐紙を見かけたら購入してしまうこともあります。

 

そんなこんなで、活用法がいろいろありますが、携帯していないとなかなか活用する機会もなかったりするので、日頃から携帯するようにしたいと思います。

 

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