畳の上を歩く時のマナーのまとめ(音や歩き方)

マナー

☆Point☆

畳の上はすり足で縁を踏まないようにして歩きましょう。

 

こんにちは。SOUMIです。

 

日本の家といえば、思い浮かぶのが畳の部屋。新しい畳の「い草の香り」は、なんとなく昔懐かしくもあり、こころが落ち着きます。

 

最近の住宅、特にマンションはフローリングがメインで、畳の部屋は希望しなければ無いところも多くなってきているようですが…やはり、1室でもあるのとないのとでは違うような気がします。

 

畳の上を足音を押さえて歩く時の基本は「すり足」

 

畳の上をドタドタ足音を立てて歩くのは、見た目にもあまり美しいと言えないでしょう。畳には歩き方があります。茶道のお稽古では、「すり足」で歩くように習いました。

 

お菓子やお抹茶が入ったお茶碗を運んだりすることもその理由の一つと言えるでしょう。すり足だと埃が立ちにくいからです。

 

また、お点前等でお道具を運ぶことがよくありますが、特に貴重なお道具などを手にしている場合、ぶつけたり落としたりしてはたいへんです。そっと持ち運びするためには、すり足で歩くのが適しています。

 

服装の面で考えると、着物を着て歩く場合、歩幅が狭くなるため、自然にすり足のような歩き方になるでしょう。

 

普段のお稽古は洋服で行っているため、できるだけ着物を着た時の動きを想定して振舞うように心がけています。恩師曰く、能楽師の歩き方が一番きれいなすり足、とのことです。

 

(とはいえ、能舞台は畳ではなく板ですが…)能を鑑賞する機会があれば、足元に注意して鑑賞してみたいと思います。

畳の縁は踏まない

 

畳の端の黒い部分を「縁(へり)」と呼びますが、この「縁」を踏んではいけません。踏まないように…といっても、もちろん飛び越えるわけではありません。(そんな人いませんよね(^^;))踏まないように縁の向こう側に足を置く、ということです。

 

全国畳産業振興会の文献によると、畳の歴史は平安時代まで遡るそうです。使い方は座具や寝具といったもので、使用する人の身分によって縁の色や柄が異なっていたそうです。

 

鎌倉時代から室町時代にかけて、床材として部屋全体に敷き詰めるようになりますが、まだまだ貴族や武士の富の象徴でした。庶民が使用できるようになったのは、江戸時代の中期だそうです。

 

家紋が入っていたり、身分を表す色が使われていたりしたことを考えれば、「縁=(その家の)顔」なので、足で踏むのはたいへん失礼に当たる、となるわけです。言い方を変えると、亭主に対して敬意を示すために絶対に縁を踏まない、ということですね。

 

また、部屋に入る時(奥に行く時)は右足、出る時(戻る時)は左足で縁を超えるというきまりもあります。

 

これを知ってからは、訪問先の玄関、神社やお寺で境内や建物内に入る時など、気がつけばいろんなところで右足から入って左足から出る、という習慣がついてしまいました。

 

長年の習慣は怖いくらいで、何も考えずに左から入ってしまうと、なんとなく違和感を覚えるようにもなってしまいました。

 

当時、畳が武家屋敷に敷かれていたことから、床下から突かれないように縁を踏まないようにしていた、という説もあるようです。

 

畳と畳の間には、わずかではあるものの、隙間ができます。その隙間から光が入るので、床下に潜入して見上げた時に光がさえぎられるということは、誰か通っているということになる、つまりターゲットがそこに居ることになるわけですね。

 

畳の上を歩くときは、姿勢も大事

 

「すり足」で「縁を踏まないように」歩くことを意識していても、猫背だったりしてはきれいな歩き方とは言えません。畳の上に限らずですが、おへそ(身体の中心)を意識し、背筋を伸ばして歩きましょう。この3点を意識するだけでも歩き方は変わってきます。普段から意識して歩いていると、出先で和室に入った時の印象も違ってくることでしょう。

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